ごあいさつ

きゃべつ畑ホームページをご覧下さり、ありがとうございます。
当店は滋賀県彦根市の城下町にあり平成5年にオープンしました。
前身は「あぷりこっとじゃむ」という喫茶、軽食のお店。
こちらは昭和57年、二十歳の時にオープンしました。

お店の近くには滋賀大学があり、当時は大きな紡績工場が3つもありました。
下宿屋や銭湯もたくさんあって、学生さんや女工さんの若者達の声で町は活気に溢れていました。
コンビニや携帯電話も無い時代でした。
店内は早朝7時から深夜0時まで営業していて若者のたまり場となっていました。

しかし、紡績工場が全て閉鎖。
銭湯もなくなり、市民病院も移転しました。
コンビニやファーストフード店が出現し町も学生さん達のライフスタイルもすっかり様変わり。
経営も苦境に入りました。

そして、自身の結婚を機に心機一転。
学生さんはもちろん、小さなお子さんからご年配まで地域の皆さんに愛される、
「ゆっくり、ほっこり」出来るスローフードを目標に「お好み焼き専門店」にリニューアル。
店舗も少し移転して「きゃべつ畑」として再スタートしました。

お好み焼き専門店に「成る」ために「ごはんもの」メニューはあえて封印。
苦渋の決断でした。
当時の学生さん達には不満が続出し常連さんも離れ苦難のスタートでした。

少しずつ地元のお客さんも増え、彦根だけでなく長浜、米原、近江八幡、八日市と
遠くから足を運んでくださるお客さんも少しずつ増えて来ました。

そんな折、今度は食材の仕入れに次々と変化が起きます。
ほぼ、お店の食材冷蔵庫というぐらい利用していた歩いて行ける、
近所の食料品スーパーマーケットが倒産!
(きゃべつ畑の現在の駐車場は当時の食料品スーパーの駐車場でした)
彦根市場の再開発(現、四番町スクエア)で取引先の「肉屋さん」「卵屋さん」が、
ご高齢のため再開発を契機に廃業。
お気に入りの小麦粉だった三重県の製粉会社が後継者不足で廃業。
海鮮類などを納めてくれていた業者さんが廃業。

多くの食材の仕入れ先を失い試行錯誤のピンチな日々が続きます。
しかし、その事が逆にチャンスとなり地域の繋がりや縁で地元で採れた「新鮮で安心な食材」を
自分の足で少しずつ集めるようになりました。
気づけば、滋賀県主催の「おいしが、うれしが」推進店の認定を頂けるまでになり、
以降のきゃべつ畑の向かうべき道が出来たのは幸いな事でした。

真面目な食材は原価が高く、仕入れにも時間がかかります。
小さな店で経営も厳しい状態が続いていますが、きゃべつ畑は開店から25年。
前店舗の喫茶店を合わせると35年もこの地で営業させて頂いております。

時は変わり、現在の学生さん達はコンビニ、ファーストフード、レトルト食品に慣れ過ぎて、
「出来立ての手づくりの味」を求めて来店される機会が増えまた昔の賑やかさが戻りつつあります。

大きくする事も出来ずに自分の手で出来る範囲でお客様に「おいしい!」と言ってもらえる。
そんな、お好み焼きをこの小さな店でこれからも出来る事ならこの場所で。
出来る限り続けて行く事が私の大きな願いです。 

                                               店主 矢羽野 利彦